夜明けまで降り続いた雨は上がったものの、空一面にグレーの雲が残る朝。
まだ濡れた道を愛犬と散歩に出かけました。
いつも通る土手に立つ1本の桜の古木。
見上げると、ほとんど落葉して枝だけに。
わずかに残る葉が必死にしがみついているかのよう。
夏の青々と葉が茂った姿から一変。
あらわになった枝が互いに交差して、どこかグラフィックな様。
グレーの空を背にした枝のシルエットに美しさを感じ、
思わず「うわぁ、きれいだな。」
この季節にしか見ることができない、桜の飾らない姿。
しばし立ち止まって見ていると、足元で愛犬が急かす素振り。
半年後、春の姿を想像しながら、桜の古木を後にしました。
今まで気づかなかった桜の美しさに、ちょっと得した気分です。
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